水遊びの季節がやってきました
6月と言えば、水遊びの始まる季節です。
子どもたちが水や土に触れる遊びが盛んになり、雨あがりの園庭や公園にできた水たまりや泥んこは、格好の遊び場になります。ジャブジャブと踏み込んで遊ぶ姿も、これからどんどん増えていくことでしょう。
(保護者の皆様には、お洗濯のお手間をおかけする機会が増えますが、どうぞよろしくお願いします!)
なぜ、子どもたちは水や土に触れたがるのでしょう?
そもそも、なぜ乳幼児期の子どもたちはこんなにも水や土と触れ合いたがるのでしょうか?
水や土などの不定形な自然物と触れ合って遊ぶとき、子どもたちは五感をフルに働かせています。そうして様々な事象と触れ合って遊んだ経験が、「感性」の発達へとつながっていきます。
「感性」を辞書で引くと、「物事を心に深く感じ取る働き」「外界からの刺激を受け止める感覚的能力」などと説明されています。
子どもたちは五感を働かせて水や土に触れながら、その不思議さを全身で受け止め、流れたり・跳ねたり・ヌルっとしたりする自然界の法則を「身体でわかる」経験を積み重ねています。そうして、「外から入ってくる刺激をどう感じ取るか(どう心を反応させるか)」を、遊びの中で少しずつ試しているのです。
「ドロドロ」を知るから「サラサラ」がわかる
例えば、4〜5歳までに泥遊びなどでドロドロやザラザラの感触を十分に楽しんだ経験のある子は、反対のサラサラやツルツルの感触も心地よく感じ取れるようになっていきます。自然界にはなかなか存在しないなめらかな感触の良さや、そのありがたみもわかるようになっていくのです。
(ピカピカの石を宝物のように感じる気持ちの芽生えも、こうした経験のひとつです。)
視力の発達も関係しています
もう一つ、大切な要素があります。乳幼児期の視力の発達との関係です。
子どもの視力は1歳児で0.2、2歳児で0.5、3歳児でも0.6程度しかなく、5歳児でようやく1.0に達します。しかも、3歳頃までは平面としてしかモノの形を視認できません。
そのため、乳児であれば口に入れて、幼児であれば手で触って、視覚以外の感覚で補いながら、初めてモノの形を立体的に認知することができるのです。
水や土などの不定形なものは、五感をフルに働かせて向き合わなければその姿かたちをなかなか捉えられない、不思議のかたまりです。だから子どもたちは直接触れたがるのですね。
砂場で学んだことが、人生の土台になる
ロバート・フルガム氏の著書『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』はよく知られた一冊ですが、まさにその通りだと思います。
砂はもちろん、水や土と触れて遊んだ経験は、この先の人生における様々なヒト・コト・モノとの出会いを楽しむ気持ちの土台になっていきます。「この先の人生を楽しみたい」という欲求が、子どもたちを水遊びへと向かわせているのかもしれません。
今のうちにたっぷりと水遊び・泥遊びをさせてあげましょう。それが、私たち大人にできる最大の支援なのだと思っています。
